【芸劇】ロベール・ルパージュの887

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池袋の東京芸術劇場プレイハウスで、ロベール・ルパージュの「887」を鑑賞しました。ルパージュはMETオペラやシルク・ド・ソレイユの演出も担当しているカナダ人の演出家ですが、20年くらい前に東京グローブ座で彼が野村萬斎を起用した「テンペスト」を見たことがあります。

この作品は、一人芝居に装置や映像を組み合わせたもの。ルパージュが前説のような形で語り始めるのですが、そのままいつの間にか本編に移行していました。「記憶」を軸にルパージュの半生が、カナダやケベックの歴史とともに語られ、最後は社会への強いメッセージで締めくくられます。

影絵の技法を駆使しつつ、素早い転換で現実に引き戻したりとアイディアが満載で、舞台上で操作されるCCDカメラの映像が特に効果的でした。台詞は英語とフランス語が入り混じり、字幕の日本語との頭の切り替えが追いつかないほどですが、それもまた滅多にない機会でした。明日までの上演ですが、当日券もあるようです。