【スターウォーズ】フォースの覚醒

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いよいよ全世界同時公開を迎えた「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」。僕にとっては、待った甲斐があったとしか言えないほど満足した内容だった。新たな主人公であるレイの物語であることは間違いないが、これから続くエピソードに向けて旧シリーズからの「つなぎ」の意味合いも多分に感じられる。このエピソード7ではレイ以上にハン・ソロが存在感を示しているのだが、ストーリーからは「代替わり」を見せているともいえるだろう。

ジョン・ウィリアムスのおなじみの旋律で幕を開けた作品は、外見的にはジョージ・ルーカスからJ.J.エイブラムスへの交代を感じさせない。冒頭のストーリーを流すテキストや、場面転換のチープさまでも旧シリーズを踏襲しているからだ。ただ、テンポは格段によくなっている。旧シリーズはストーリーにこだわりあまりテンポが失われ、エピソードによっては盛り上がりに欠けることもあった。しかし、本作ではストーリーよりもアクションや特撮を重視しているので、展開に淀みがないのだ。その分、お金のかけ方は「無駄遣い」にも見えるので、ストーリーを楽しみたいファンには物足りないだろう。

事故が続いたハリソン・フォードだったが、ここまで登場シーンが多いとなると、もし演技ができない状況になっていたら大変なことになっていたはずだ。新しいキャストが全般的に物足りない中で、レイを演じるデイジー・リドリーは素晴らしい。演技は不自然な動きも見られるのだが、表情の作り方は完璧だ。意志の強さを秘めながら不安をのぞかせる場面などは引き込まれてしまい、今後にも大いに期待できる。

海外ドラマファンとしては、J.J.エイブラムスの旧友で「フェリシティの青春」のショーンや「ヒーローズ」のパークマンを演じたグレッグ・グランバーグや、「LOST」のマイルズ役のケン・レオンらの出演がうれしいところだ。