【大分―C大阪】もう希望はない

大分トリニータの現状が浮き彫りになるゲームだった。クラブは、もう何もできないだろう。高松の60分限定起用を止めたと思ったら、何もできない伊佐を先に使い始めた監督にも、期待できることはない。選手も同様だ。キックオフからのボールを、何度タッチに蹴り出せば満足するのか。「苦しいときに応援するのがサポーター」などという甘えは、もう通用しない状況だ。

止めるかダイレクトでつなぐか、その判断ができない選手が多い。練習やトレーニングマッチに緘口令を敷いても、今のように形がないサッカーでは何の意味もないのだ。最初の失点は、上福元の軽率なプレーが原因。1試合フロックで好調だった選手をいつまでも使い続けるのは、監督に選手を見極める目がないことの証だ。

前節、このブログで提唱した3バックを、柳田監督はゲ-ム終盤で採用した。なぜ3バックか。攻め手が一枚足りないからだ。サイドを突破できないサイドバックは、攻撃の枚数には数えられない。突破しようとしてボールを失った山口のプレーは前節の再現であり、このゲームもそこから逆転を許したのだ。

「岐阜に抜かれないこと」だけを気にして、入れ替え戦に勝つ。正直なところ、クラブ崩壊につながるJ3降格を避ける手立ては、それしかないと言える。もう希望はないが、「優勝を目指す」と明言した社長の後任は誰が探すのだろうか。