【リビア情勢】日本の危機の陰で

海外のメディアCNNやBBCでも、トップニュースは日本の地震原発問題になっているわけですが、もしかするとリビア情勢が動いているのは「ニュースバリューが下がる」タイミングに合わせているのかもしれません。もともと議論はあったものの国連安全保障理事会が「リビア上空の飛行制限」を決議したのは17日。当然の様にこれに従わないカダフィ大佐に対し、決議の2日後には爆撃を開始しています。企業の広報でも「悪いニュースは、他のニュースに埋もれる時期に」が鉄則ですから…

そして、今回の行動に参加しているのはCNNによれば米国、英国、フランス、イタリア、カタール、カナダと伝えられていましたが、その後の情報では米国は当面は参加せず、ノルウェーUAEの参加が検討されているようです。リビアはかつてイタリアの植民地で、第二次世界大戦のイタリア敗戦で英仏の共同統治に移行しているので、この3カ国にとっては他人事ではないとも言えるし、勝手知ったる利権確保に動いているとも考えられますね。

気になるのはカタールの参加。カタールUAEアラブ連盟には加入しているのですが、カタールは米軍の駐留基地があり、反イラクという立場からもアメリカに近いのでしょう。リビア北朝鮮はともに、かつて米国に「テロ支援国家」に指定され、その後外れています。スカッドミサイルなどを北朝鮮から買っていたという情報もあるカダフィだけに、極東アジアへの影響もないとは言い切れません。