【ガーナ戦】裏を狙う意識

前線が良い連動を見せていた。それでも、前半の前田や中村憲剛のシュートは入る予感がまったくなく、オランダ戦の二の舞を思わせる展開だった。後半8分の憲剛のゴールも爽快なものではなく、どうにか入ったというもので、さらにガーナの攻撃に都築がお粗末な飛び出しをしてしまっては勝ち目はないように思われた。

それでも勝つことができたのは、ガーナが終盤に集中を欠いたからだろう。この試合に何がなんでも勝たなければならない理由はなく、すっかり守備がルーズになったガーナだからこそ合計4点を奪うことができたのだと思う。

ただ、裏へ抜ける意識が前半から強く見られたことは評価したい。それによって、フィジカルでは完全に負けていた相手からこれだけの結果を持ち帰ることができたのだから。パサーに徹したいタイプの憲剛や俊輔、遠藤も前へという気持ちが見られた。これだけ戦術を徹底させ、モチベーションを高めたということについては、岡田監督も評価できる。貧乏たらしい1トップから2トップに変更してくれたことも、僕にとっては歓迎すべきことだった。