【磐田-大分】これで変われるのか

試合前にベンチで、シャムスカは笑顔でスタッフと肩を組んでカメラに収まっていた。ようやく復帰した深谷はスタメンを外れ、結局ピッチに登場することはなかった。この監督に「危機感」という言葉はないらしい。選手の体調を優先するなどと発言しているようだが、そんな余裕がなぜあるのだろう。

3バックと4バックの併用も、シャムスカは「どちらもできる」と言っているが、正しくは「どちらも機能していない」だ。今日も森重を欠いたセンターバックはまるで機能しないばかりか、ボール回しの際にも両サイドが開きすぎるために、エジミウソンが最終ラインに吸収されざるを得なかった。

これらをもって「選手はよくやっていた」というならば、それは「監督はやるべきことをやっていなかった」ということに等しい。「3連敗すればブラジルでは監督を更迭される」という監督を、13連敗の後に「本人の強い希望で」続投させたクラブの判断は最悪だ。

フェルナンジーニョを獲得したのならば、高松との2トップを確立してもらいたい。今日のように家長を上げてみたり前田を投入したりと、高松を活かす采配ではなかった。そして試合開始からまったく働けていなかったウェズレイの負傷は、判断の遅い指揮官にとっては幸いだった。もう次節以降は、サポーターがこんな心配をしなくていい環境になるのだろう。