【サッカー日本代表】東アジア選手権を終えて

岡田ジャパンが、東アジア選手権で1勝2分で2位に終わった。中国戦で言われていたような審判の問題もあったが、それとは別に考えなければならないことがある。まずはこの大会の位置づけだ。岡田監督は、負傷者が続出するという事情もあったとはいえ、この大会で3人のGKを使い、フィールドプレイヤーも多くの型を試した。しかし、それは同時に、勝てばこの大会の優勝をつかめる韓国戦でも勝ちに行っているように見えない采配となり、協会と監督の意図をつかみかねる結果となった。

この大会での田代の重用は、かつてのワールドカップ・フランス大会の予選から本大会まで岡田監督が城彰二を柱に置き続けたことと重なってみえる。しかし、城の当時の経験と実績は、今の田代とは比べ物にならないはずだ。バランスを崩すことさえせずに播戸と矢野をベンチに座らせておく時間は、果たして代表に何をもたらしたのだろうか。

いずれにしても親善試合だから、結果だけを問うものではないことも事実。だからこそ挙げておかなければならない問題点は、負傷者の多さだろう。岡田監督は、一時不在になっていたフィジカルコーチを置いている。しかし今回は、昨年末にリーグ戦と天皇杯を終えてオフに入った選手たちが、クラブでの練習より先に代表に召集されるカレンダーだった。オフ中の選手のフィジカルを、もっとクラブと日本協会が連携して管理すべきではなかったか。確かにプロ選手なのだから、そのくらい自分でできて当然という見方もある。それでも、万全を期すための対応はいくらでもすべきなのではないだろうか。

同時に世界標準ではない春~秋というシーズン設定も、すでに見直しが決まってはいるが、もっと対応を急ぐべきだろう。秋~春前提で進む世界の日程の真っ只中にオフを迎えていては、代表選手の健康管理は難しいはずだ。新卒選手の合流は秋開幕では難しいともいえるが、ユース選手の2種登録の実例もあるのだから、不可能なことではない。