【大分-清水】早すぎる慢心

2点を先制した後に4失点。その展開を左右したのは、2-1とされた失点の場面で「1点くらい問題ない」という様子が大分の選手に見られたことだ。4点目のフェルナンジーニョの個人技は残念ながら止めようがなかっただろう。しかし、それまでの守備はあまりにも淡白だった。前半のほとんどの時間帯でできていた出足の良い守備は、すっかり鳴りを潜めてしまった。

しかし、大分には良い兆候も見て取れる。それは2-4から3点目を取れたことだ。松橋章太のシュートを西部が弾いたところを、金崎が詰めてもぎ取った1点は焼け石に水だったが、今後に向けての意味は非常に大きい。九州石油ドームに観戦に訪れた2万人にとっても、この1点で終盤の興味をつないだことは気分的に大きかったはずだ。

<GK>下川:5.5(時間かけるより、展開を読め)
<DF>深谷:5(横の揺さぶりに対応できず)、森重:5(オフサイドが取れなかった)、上本:5.5(セットプレーの守備に不満)
<MF>高橋:5(スペース消された)、エジミウソン:5.5(セットプレーで市川にマーク外された)、藤田:6(後半運動量落ちる)、鈴木:5.5(戦術フィットはまだ)、梅崎:5.5(動き重かった)、根本:6(チャンスは作ったが)
<FW>高松:6(ポストはよかったが、サポートなく)
<SUB>前田:5(サブの役割果たせず)、金崎:6(価値あるゴール)、松橋章:評価なし
※河原、福元、ホベルト、西山は出場せず
<監督>シャムスカ:5(ハーフタイムに立て直せず)

根本がケガから復帰したことで高松の1トップにしたが、勝っているチームをいじる必要が果たしてあったのだろうか。鈴木慎吾の役割はいまひとつ明確ではなく、あまり活きていないように感じた。ひとつ勝ったくらいで驕ったのでは早すぎる。まだまだ降格争い圏内なのだから。