【U-22】北朝鮮に持たせて勝つ

中国で開催されているU-22サッカー・4ヶ国対抗戦の初戦、日本-北朝鮮戦は意外な展開でした。U-20もA代表も高いポゼッションを誇りながら攻め切れなかったのに、今日はボールを持てないながら速攻が冴えていました。試合の行われた瀋陽オリンピックスタジアムのピッチは深く、ボールスピードが死んでしまうので、日本にとってはやりにくかったと思いますが、その中で2点を先制して逃げ切ったのはチーム力の賜物でしょう。

1点目は梅崎のコーナーキック森島康仁がすらせ、河本が右足で合わせたもの。2点目は梅崎がワンツーで仕掛け、谷口がヒールで返したところを振り抜いてゴール。U-20世代の梅崎が2点に絡む活躍を見せました。GK西川も再三の攻守を見せたしDF福元も途中出場と、大分勢はなかなか目立っていました。これまでのU-22のレギュラーから見れば大幅に入れ替えての勝利だけに、戦力のチェックと底上げには大いに意味のある結果です。

難点は森島と岡崎の2トップにボールが収まらなかったことと、最終ラインからのフィードに正確性を欠いたこと。ポゼッションができなかった原因は、これらに加えボランチへの北朝鮮の寄せが速く、自由にプレーできなかったころがあります。プレッシャーを受けてもあわてない冷静さを、次の試合からは発揮してもらいたいところです。

ちなみに今日の主審の笛の基準は(あくまで皮肉ですが)極めてしっかりしていました。オン・ザ・ボールの局面で攻撃側が倒れると、守備側のファウル。PKを取られた安田のファウルもこれでした。主審は中国人観客の反日的な応援には流されていなかったけど、副審のオフサイド判定は微妙でしたね。