【大宮-大分】耐えて勝ったトリニータ

タフな試合だった。大宮が森田を下げて1トップにしてくれたのは、セットプレーが苦手な大分にとっては気が楽になっただろう。ただその代わり、後半は厚くされた中盤の対応で藤田と鈴木が上がれなくなってしまった。ここで無理をせずにしっかりと耐え、終盤大宮がみせた一瞬のほころびを落ち着いて突いたところにチームとしての大分の成長を感じた。

前節の鹿島戦に続いての雨で、特にDF陣は気をつかったはずだ。しかし、西川が非常にていねいなボールハンドリングを見せ、森重と上本はファウルすれすれの怖いプレーもあったが、何とか決定的な場面を作らせなかった。福元の投入でもバランスを失うことはなく、NACK5スタジアムの杮落としに燃える大宮の思いをうまくいなしての勝利だった。

<GK>西川:6(雨の中、セーフティなプレー)
<DF>深谷:6.5(彼らしい得点)、森重:6(際どいファウルあるも1対1強い)、上本:5(フィードがほとんど敵ボールに)
<MF>藤田:6.5(後半上がれなくなるも、落ち着いてアシスト)、エジミウソン:6(視野の狭さには不満)、ホベルト:7(相手の攻撃を分断)、鈴木:6(後半はサイド守備に専心)、梅崎:6(シュートの意識高い)
<FW>高松:6(ポストにはなっていた)、山崎:6(飛び出しあったが、まだ不足)
<SUB>前田:7(冷静な逆転弾)、西山:評価なし、福元:評価なし
※下川、根本、梅田、松橋章は出場せず
<監督>シャムスカ:6(無難な交代策で勝利つかむ)

これで17位甲府には3試合残して勝ち点9差と、自動降格の可能性は限りなく小さくなった。勝ち点5差の広島と大宮にはまだ逆転される目を残しているが、次節からのホーム2連戦で残留を決めることは十分に可能だ。結果は見えてきた。気を許さずに、前を向いて行こう。