【映画】THE GUILTY/ギルティ

約1時間半をほぼ一人芝居で、そして警察の救急通報コールセンターの一角だけという作品なので、クオリティはひとえに主演ヤコブ・セーダーグレンの演技力にかかっている。通報の音声と主演の表情で事件が語られるのだが、その緊迫感はリアルな映像よりも想像力がかきたてられる分だけ高まる。ホラー要素やどんでん返しも交えながらの展開には、飽きることなく引き込まれてしまった。

どんでん返しもある程度想定できる範囲内で、「あー、こっちに持ってきたか」という納得感はある。この作品はデンマーク映画だが、Netflixがリメイク版を10/1から配信し、さらには明日から一部劇場で先行公開される。予告編を見る限り大きくいじっている形跡もなく、上映時間もほぼ同じとくれば、アントワン・フークワ監督はどう差別化してくるのか。結末は知っているので、同じにされてしまうとおもしろくないが、変にいじられても落胆するしかない。特に、音声で語られていた部分を実写にするような暴挙に出てしまうと、もう救いようがないだろう。

いずれにしても、期待を込めてNetflixの配信を待つことにしよう。主演のジェイク・ギレンホールは「スパイダーマン:ファーフロムホーム」でヴィランであるミステリオを演じているだけに、演技の幅広さには期待できる。