【タイガー&ドラゴン】古田新太が怪演

西田敏行の落語家は、いかにもな感じがするけど、実はいまいちはまっていない。まあ、そう簡単に俳優が落語をやれちゃっても困るだろうから、あえてそういう演出なのかもしれないけどね。さて、そこで古田新太だ。劇団新感線では、コテコテ全開の演技を繰り広げてた彼だけに、このドツキ漫才コンビの片割れははまり役だった。無骨な出所者、酒好きのおっさん、漫才師とそれぞれの色をうまく演じ分けて、この夫婦のドラマを際立たせていたね。相方の清水ミチコは、他にも選択肢があったかな。小劇場系ってことでは、柴田理恵あたりと組ませてもおもしろかったと思うよ。

そして、僕が注目の岡田准一は今週も絶好調。古田演じる「まるお」が酒に飲まれて暴れた後始末に来た西田敏行とのからみで見せた、「やり場のない失望感」はなかなかだったよ。