【映画】アンチャーテッド

アドベンチャーゲームを原作とした映画で、インディ・ジョーンズを意識していることは随所に窺える「Uncharted」。トレジャーハンターたちが追っている宝がマゼランに絡むものであるという部分で、僕としては興味を惹かれる。マゼランの世界一周や「マゼラン雲」としてしられる星雲のことが想起されるだけで、ワクワクしてしまうのだ。

主演はトム・ホランドで、ゲーム上のキャラクターに雰囲気が近いということもあったのだとは思うが、やはりスパイダーマンとしての知名度が大きいだろう。宝探しという冒険をしたり、オークション会場で盗みを働いたりするような人物には見えないし、アクションシーンでも現実感がほとんどない。スパイダーマンとしての姿が重なるからこそのキャスティングであって、そんな彼を知らない人が見てもピンとこない作品でしかないのだと感じた。そう考えるとイメージというものは大切だし、企業のブランドイメージにもつながる視点になりそうだ。

全体的に現実感に乏しいのは、上記したような理由によるものだろうが、制作側にとってもそんなことは気にせずにエンターテイメントとして仕上げることだけを狙っていたのだろう。結果的に薄味のアドベンチャーになってしまっているので、過度な期待をせずに気軽に見るというスタンスをオススメしたい。116分という尺の長さも、そんな見方には合っている。