【千葉―大分】良い内容に結果が伴う

3-0という結果も素晴らしいが、今日の収穫は何よりもゲームの内容だ。スタメンは最近定着してきた4-4-2だったが、サイドハーフには中盤が本職の選手を起用した。もっと言えば、ボランチを4枚並べてきたともいえる布陣だ。これまでの4-3-3や4-4-2はインサイドハーフ2枚がゲームを組み立て、残りの4枚は前への推進力を優先させていたので、4-2-4と言ってもよい形だった。ボランチタイプの選手を並べたことで無用な動き出しは減り、選手同士の距離間も近すぎないので、無理せずにミドルレンジのパスでビルドアップができた。これはまるでヨーロッパのサッカーでもあり、徳島が目指していたような見ていてワクワクするサッカーだ。大分がこんなサッカーを見せてくれるのは意外ではあるが、それが見事にハマっていたところには可能性を感じられた。

初先発の高畑が彼らしい突破を見せ、抑えた見事な振り抜きでゴールまで。藤本は昨季のPK失敗で叶わなかった初ゴールを自力でつかみなおした。やはり初ゴールは、こういう形であるべきで、PKで得るものではないのだろう。

トリニータのゴールは、いずれもGK新井の左側を狙っていたように思うが、これはスカウティングで苦手なサイドをつかんでいたということだろうか。彼は昨年左足の肉離れで離脱した時期があったので、その影響もあるのかもしれないが、そういったことまでしっかり対応しているのだとしたら素晴らしいベンチワークだと思う。いろいろな要素が噛み合って最高の内容のゲームとなり、結果もついてきたことを素直に祝おう。