【東レPPO】大坂なおみ優勝

これまでインディアンウェルズ、USオープン、AUSオープンと大きな大会でしか勝てていなかった大坂なおみが、ようやく東レで初優勝を遂げた。ファイナルとパブリウチェンコワとの試合では勝利への意欲を前面に押し出していたが、単にパワーで押すのではなく、コンパクトにヘッドスピードを上げて降りぬくスウィングを見せていた。逆にパブリウチェンコワはサーブが入らずにリズムを作れなかったようだ。大坂もファーストサービスの%は高くなかったが、ポインツウォンでは圧倒的な数字だった。

 

国内初勝利を挙げた大坂だが、東京オリンピックに出場するためのフェドカップ出場条件はまだ満たしていない。最近は日本語のインタビューでも英語で答えることがデフォルトになっているが、大会が用意したインタビュアーのテニスを離れた質問には大坂も閉口したことだろう。大会を振り返るでもなく、日本語で何か言わせたりお好み焼きを食べたかどうかという下世話なことしか聞けないのは、日本のメディアの致命的な欠陥だ。おそらく「視聴者が求めている」と思っているのだろうが、テニスにお金を落とさない視聴者に世間話のネタを提供するよりも、テニスファンや少なくともスポーツファンを意識して欲しいものだ。

 

このままでは、大坂が日本協会所属として「JPN」という扱いをされることを棄ててしまう可能性もある。スタッフの人選やメディアとの関係など、アメリカに寄ってきているように見えるのは僕だけだろうか。