【デビスカップ】日本―エクアドル Day-1

ひどい内容だった。COVID-19の影響で無観客試合となった上に、西岡良仁が米国再入国への懸念から出場をキャンセル。そしてメンバーに名を連ねた錦織圭はコンディションが戻っておらず、オリンピック対策でベンチに入れただけだった。そんな中で、急遽ナンバーワンを務めた内山靖崇は頑張った。しかし、失った2つのセットを含め、ブレークを許さなかったにも関わらずタイブレークを落としての敗戦は、対策が不十分だったとしか評価できない。

Rubber-1の添田豪に至っては大事なポイントでことごとくネットにかけてしまい、リズムに乗れなかった。デビスカップの舞台で勝負強さを発揮してきた実績があるのは確かだが、そんなジンクスに頼りすぎたのではないか。そもそも、日本チームで一番落ち着きがなく、ベンチで目が泳いでいたのはキャプテンの岩渕聡だ。これでは何のためのキャプテンか、存在意義を疑いたくなる。

フェドカップ大坂なおみを招集しながらの完敗だったが、JTAの素人体質が諸悪の根源なのではないかとすら感じる。岩渕も土橋登志久も、選手に対して有効なアドバイスを送っていたようには見えないし、そこにいるだけで安心するようなカリスマ性もない。他に選択肢があるわけではないので、ない物ねだりでしかないのだが、指導者と戦術の不在が日本テニス界最大の課題ではないだろうか。