【ブリスベン国際】錦織が優勝

2019シーズンの開幕戦となるブリスベンの決勝で、ここまで絶好調だった錦織圭は僕の懸念通り、楽天オープンの再現のような出来に陥ってしまった。ファーストサーブが入らず、ストローク戦でも競り負けてしまう。しかし、1ブレークでリードしたメドベージェフが警戒を強めてしまい、逆に自分の持ち味が出なくなった。ミスが少ないプレーが光った準決勝までとは一変し、アンフォーストエラーが増えた。

セカンドセットは錦織がリターンゲームを取り切れないまま、勢いに乗ったメドベージェフにブレークを許し、勢いに乗ったままセカンドセットを奪う。迎えたファイナルセット。メドベージェフの集中は明らかに切れていた。肩で息をし始め、ファーストサーブが入らなくなり、そしてすべてが雑でパワーで押し切ろうとしていた。

そんな中、2ブレークアップから1つ返された錦織だったが、ここで焦らずにメドベージェフの雑なプレーが戻るまで耐えて優勝をつかみ取った。再来週から始まるオーストラリアン・オープンに向けて、ハワイのエキシビションから続く好調を維持し、少なくともセカンドウィークまで残って興味をつないでもらおう。