準々決勝のディミトロフ戦も準決勝のシャルディ戦も、相手が悪いというよりは錦織圭の出来が素晴らしかったという内容。サービスもストロークもプレースメントが絶妙で、ラインぎりぎりに落としていた。ネットプレーも完璧で、ここまで調子が良いなら優勝できないはずはないとすら思える。
しかし、それは昨年10月の楽天ジャパンオープンと同じなのだ。あのときも、僕が生で観戦したペール戦もガスケ戦も完璧で、決勝でも負けるはずがないと思っていた。ところが、決勝ではまったく良いプレーができず、メドベージェフに完敗している。そして、明日の決勝の相手ははツォンガかメドベージェフのどちらかだ。間違いなく錦織にとっては、負傷明けのツォンガの方がやりやすいだろう。