J3最終節のとりぎんバードスタジアムで、大分トリニータの選手を迎えたのはバックスタンドのビッグフラッグとゴール裏のコレオグラフィー。スタジアムの半分以上が青く染まり、さながら大分ホームの様相だった。選手にも硬さはなく、勝利に向かってモチベーションは上がっているようだった。
序盤から大分の選手の動きがよく、特に八反田が攻守に効いていた。右サイドをえぐって三平の2点目につなげたクロスは、その真骨頂だろう。2ゴールを挙げた三平は、伊佐との交代の際にゴール裏に両手を挙げてそのままゴールラインからピッチを去るという、究極のヒーローを演じた。
実は1点目の際にスタジアムMCが「岩田のゴール」とアナウンスして後から三平に訂正していたのだが、その岩田がプロ初ゴールを決めてしまうのだから、選手の雰囲気もイケイケだったことだろう。4分の長いロスタイムが終わり、優勝を確信して喜びを爆発させる選手だつたが、スタジアムMCが栃木がドローに終わったことを告げるとサポーターから落ち着いた拍手が贈られた。
1年でのJ2復帰という、決して簡単ではない課題をクリアした選手たちは、安堵の笑顔でアウェイのスタジアムを埋めたサポーターの元へやってきた。おめでとう、大分トリニータ！
