【栃木―大分】勝負は時の運

勝たなければならなかった22位栃木との対戦で、結果としては勝てなかった。現地グリーンスタジアムで観戦したのだが、「勝負は時の運」と考えることが強がりではないくらいの感覚だ。内容は良かったとは言い難いが、できることはやっていたのではないか。ボールを収めるスキルの不足は如何ともしがたい中、選手は力を出していたと思う。

荒田を初めてスタメンで起用し、伊佐と組ませた。荒田は時折下がってはくるものの、基本的に前線で張るFWとしての位置づけだった。何度か決定機があったので、そのうちに一つを決めていればヒーローになれたのだが… 大分にとっての不運のひとつに、主審の吉田哲朗のポジショニングがあった。パスコースに棒立ちになり、栃木の一員かのようにスクリーンプレイまで見せてくれた。もちろん故意ではないはずだが、改善していただく必要はある。

選手交代は妥当だった。70分くらいまで交代が必要な選手は見当たらなかったし、松本怜を後藤に代えたのは、伊佐や荒田を下げるよりは納得できる采配だ。その伊佐が負傷してエヴァンドロに代えたが、いったん準備していたエヴァンドロはダニエルが傷んだことで保留し、安川投入を検討した。結局ダニエルがピッチに戻ったので、伊佐を下げたということだ。西を山口に代えた時点で引き分け狙いともいえるが、ロスタイムに見せてくれた荒田とエヴァンドロのカウンターは見応えがあったから、選手は勝ちに行っていたのだろう。

水曜日の天皇杯は、山口や福森、キム・ジョンヒョンらを起用してレギュラー選手を休ませよう。リーグ戦が最優先だということは、誰も異論がないだろう。