【楽天オープン】錦織、涙の優勝

USオープンの準優勝で期待が高まってマレーシアで勝って、楽天は上位シードの相次ぐ敗戦で勝ち続けないわけに行かなくなった錦織圭。そんな状況の下での優勝だから価値があるし、涙も出る。場内MCが勝者をコールした直後にコートに大の字になったのは本心だろうけど、松岡修造へのオマージュのようにも感じられた。

決勝は序盤から競り合った展開で、第1セットのタイブレークをものにしていなかったら、かなり苦しかっただろう。第3セットの第9ゲームまで、錦織はひとつもブレイクできていなかったわけで、最初のブレイクで勝ってしまうところはさすがだ。まるで全盛期のロジャー・フェデラーを見ているようだった。

これでロンドンのツアー・ファイナルへの出場権も一気に近づいた錦織だが、上海、パリと大きな大会が残っているだけに、欠場だけは避けて欲しいところだ。

それにしても、地上波の放映権を録画からニアライブに切り替えたテレ東は、試合が長引いて放送時間終了で最後まで中継できなかった。錦織の優勝で盛り上がった上に、契約者も増やしたであろうWOWOWもまた勝者なのだろう。