【ワールドカップ】コートジボワール戦

コートジボワール戦のスタメンを見たときに、ザッケローニは明らかに後半勝負を狙っていると感じた。このような重要な大会で予選リーグ初戦を堅く行くのは定石だし、カテナチオの国のサッカーを感じさせる判断だった。恐らくは前半は無理をしない範囲で攻撃して、0-0でも十分と読んでいたのだろう。その意味で、長谷部と大迫を下げるタイミングがシフトチェンジの合図だと思っていた。

しかし、後半勝負のはずが本田のゴールで先制してしまう。それでもザッケローニはゲームプランを変えずに、遠藤に続いて大久保を投入しようとした。そのとき、ラムシもドログバを準備しているのが見える。ドログバを投入すればスタンドも盛り上がるだろうし、間違いなくコートジボワールの選手たちも活気づく。せっかく大久保を投入するからには、その心理的効果を保ちたかったのだろう。ゲームが落ち着くまで少し時間を置いて投入した結果、その前に逆転されてしまった。

あの数分間さえ耐えることができれば、結果はどちらに転んだかわからない。ゴール前であれだけマークがずれてしまえば失点も当たり前だが、2点目の川島は彼らしくないプレーだった。運動量が落ちている中、軽率なパスを繰り返した香川と岡崎も「らしく」なかった。やはりワールドカップは特別な大会なのだ。