【大分トリニータ】監督続投の愚策

今季、本職DF1人+サイドバックタイプ(or 中盤)2人という「攻撃的」な3バックに固執し、2勝しかできなかった上にホームで勝てなかった大分は、来季も監督を代えないという信じがたい愚策に打って出た。強化の失敗は確かにその通りだが、采配だけ見ても勝てる試合を落としている。それなのに、なぜ続投なのか。

財政難のクラブにしてみれば、監督候補者に会って交渉して口説き落とす自信はないのだろう。そして、監督にかかるコストは押さえたいはずだ。かつてシャムスカを見限るのが遅れたときも、ポポヴィッチがそれなりの結果を残しても高額年俸が用意できずに契約更新を見送っている。サッカー素人の経営者には、もう何も望むまい。

来季の強化にクラブの本気が感じられなければ観客動員も見込めないことは確かであり、そして僕自身もサポートを見送るかもしれない。「苦しいときに応援してこそサポーター」という精神論的な甘やかしは不要だ。僕の回りでは、田坂和昭の続投を支持する声はまったく聞こえてこない。