【ダン・ブラウン】インフェルノ

ダン・ブラウンの新作は「ダヴィンチ・コード」でおなじみのロバート・ラングドン教授を主役とするシリーズの「インフェルノ」です。ワシントンD.C.を舞台とする前作「ロスト・シンボル」よりこちらの方が先に映画化されるそうで、またしてもトム・ハンクスの参加が決まっているとのことです。

今回の舞台はフィレンツェですが、そこからさらにヨーロッパを広く移動します。ネタバレにならないように詳しくは触れませんが、最終目的地となった観光名所は僕も訪れたことがあって、読んでいる途中で「たぶん、あそこじゃないかな?」と思っていた通りの展開でした。それだけで、かなり満足してしまったほどです。そして、今回の登場する秘密組織の中でエポックとなるイベントが開催されたのは、僕がこの年末年始で訪れる予定のシカゴなのです。

ストーリーは意表を突くどんでん返しの連続で、あまりにも飛躍があり過ぎると感じる部分もなくはないけれど、エンタテイメントとしては十分に楽しめます。これまでの上中下3巻構成から上下2巻に短縮されているのですが、それでも美術史のウンチクは過剰なくらい詰め込まれています。このくらいの分量が、ちょうどいい感じでした。