【大分-湘南】失った自信は戻らない

ルーズボールに3人がお見合いをして誰も取りに行かず、結局湘南のボールになる。序盤のこのシーンがすべてを象徴していた。清水と若狭の衝突にしても、出場時間の短い二人の連携の問題とも言える。もう何を言っても、いかなる手を打つ金もなければ、その気もないのだろう。それ以前に、クラブの経営陣が田坂の無策ぶりを認識しているのかどうかも怪しい。

「0.1%でも可能性があれば、プロとして戦う」というようなことを田坂が言ったと、スカパー実況の小笠原さんが伝えていた。田坂和昭よ、君の指導はすでにプロのそれではない。さらには、タッチライン際に立つ君の表情には、諦めの表情が浮かんでいたではないか。まずは鏡を見て、試合の録画で自分の顔を見てみるとよい。辞任も解任もできないなら、休養でもよい。もう君の顏を見ることが苦痛なのだ。

選手も監督も、自信を完全に失ってしまった。そして、サポーターも同じではないだろうか。安川のゴールで同点に追いついた時に、僕はまったく喜べなかった。国立での川崎戦が脳裏をよぎったからだ。チームを何も変えていないから、過去がすべてついてくる。0.1%の可能性があるから、逃げさせてももらえない。大分トリニータは、まさに相撲で言う「死に体」なのだ。