【仙台-大分】開き直りの背信

このゲームのスタメンを見た瞬間に、僕は気分が非常に悪くなった。明らかに田坂和昭の子飼いの選手、つまりは彼のお気に入りのラインナップだったからだ。サイドで結果を残していない為田とチェ・ジョンハン、松田が大学の活動に戻ったシャドーのポジションには木村と西。DFラインは阪田を中心に、本職とはお世辞にも呼べない土岐田と安川。田坂が開き直ったとしか、感じられなかった。

しかし、一方で光明が見えた気もした。このようなメンバーで戦って負けた場合、監督は解任されるか辞任するケースは少なくない。大分でも石崎信弘が解任される直前の試合では、山形時代から一緒にプレーしていた庄司を起用している。これで負ければ、晒し者に近い恥ずかしい状況から脱することができるのではないかという気がしたのだ。

そして、案の定と言うべきか、大敗する。西のプレーは目を覆うばかりで、土岐田も散々。ハーフタイムで交代出場した松原までがPK献上では、どうしようもない。0-3の状況で、僕は0-6の結果を望んでいた。そのくらいのことがないとクラブは動かない。恐らくは金がないことを理由に、これでも動かないのだとは思うが、強化部の責任は明確になるはずだ。

この試合後に、田坂はよくインタビューを受けられたものだと思う。選手も、もう敗戦に麻痺しているのだろう。シュートミスをして舌を出す為田には、呆れるしかなかった。この展開でも声を出して応援するサポーターが、いつまでもいると思ったら大間違いだ。減資で大損させられる株主は、この状況で何も言わないのだとすれば、株主責任として損失を被ってしかるべきだろう。