【尾瀬】水芭蕉と鹿と雲

新宿を金曜日の22時に出発した関越交通バスの「尾瀬5号」は、早朝4時に尾瀬の玄関口である戸倉に到着しました。環境保護のための交通規制で大型バスが乗り入れられない鳩待峠には、マイクロバスに乗り換えて向かいます。始発は4時40分で、乗客は先ほどと同じ顔触れ。それでも、津奈木のゲートが5時にならないと開かないので、待たせれてしまうのです。

ゲートが開くと、次々とマイクロバスが鳩待峠へ。僕は混まないうちにさっさと尾瀬ヶ原の入り口・山の鼻へ歩き始めます。5年前はこの道が歩きにくかった記憶があるのですが、木道が整備されてすっかり歩きやすくなっていました。戸倉では強く降っていた雨が上がり、鶯などの鳥の声が響きます。そして尾瀬の代名詞とも言える水芭蕉が登場します。シーズンは終わりかけでしたが、まだ白い花苞を見せてくれました。

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尾瀬ヶ原は一時的に晴れ間もあり、残雪の至仏山や雲に覆われた燧ケ岳がはっきりと見えます。バス組としてはほぼ一番乗りで山の鼻に到着したので、いるのは小屋泊の人たちだけ。朝のあいさつを交わしながら、閑散とした木道を進みます。すると、かなり遠くの湿原と林の境目あたりに、突然ニホンジカが登場します。湿原に足を取られるのか、飛び跳ねるように移動していました。シカは以前は尾瀬には生息していなかったのに、最近は増えてしまい、食害が問題になっているそうです。下の画像の中央部に写っているシカがわかりますか?

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ヨッピ橋から東電小屋に向かうあたりで雨足が強まったので、東電小屋で持ってきたパンを食べながら休憩しました。その後は、尾瀬ヶ原を一回り。徐々に団体客が増えてきたので、早々に脱出しました。野生生物では他にイモリ、モリアオガエル、ホオアカなどに逢え、植物はリュウキンカやハクサンチドリ、ウラジロヨウラクなど。晴れでこそなかったものの、十分に楽しむことができました。

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