【メディア芸術祭】六本木美術館事情

本当は六本木ヒルズ森美術館コンテンポラリーアートを鑑賞するつもりでした。ところが、プラネタリウムと共通のチケットオフィスが大行列。共通券まで売っていたので、「アートに興味のかけらもない買い物客が傍若無人に振舞う空間では、アートは楽しめない」と思い、予定を変更しました。森ビルは結局、観光スポットのキャパを向上させたいがためだけに、美術館を運営しているのでしょうね。

ミッドタウンのサントリー美術館もマイセン磁器の展覧会だったので、国立新美術館まで歩いて「文化庁メディア芸術祭」を鑑賞することにしました。こちらも入場無料ということもあって、明らかに場違いな人たちや場内でベビーバギーを押す親子連れまでいましたが、かなり商業よりな内容なので気にはなりませんでした。

この芸術祭は、メディア芸術の創造とその発展を図ることを目的とし、アート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの4部門で世界中から作品を募って開催されています。究極のイノベーションというような斬新なものは見当たりませんでしたが、着想の面白さや意外な組み合わせが多く、知的好奇心を大いに刺激してもらいました。

例えば、自分自身がフィールド上でラケットとなってエアホッケーをプレイする装置のような「デジタルとアナログの融合」もあり、Twitterアカウントを入力するとフォロワーをパレードさせることができるアプリに見る「デジタルの最先端」など。キャラクターではパペット・アニメーションの「The Wonder Hospital」が妙に印象に残りました。クリエイターやプランナーにとっては、こういう刺激に生で触れる機会は貴重だと思います。

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