【外交官 黒田康作】見どころなし

アマルフィ」のスピンアウトということで、織田裕二はどちらかというと好きではないながらも、この作品には期待していました。初回放送を見た感じでは、それほど悪くなさそうだったのですが… 今週の2回目の放送を見て、正直がっかりです。まず第一にキャスティングのひどさ。これはもう、日本のテレビドラマの定石ですが、「売れている」俳優の使い回しに話題性だけの起用。演技力のなさは明白です。

草刈民代が外務副大臣田中圭がやり手の外交官なんて、どこの国ならあり得ると言うのでしょうか。せっかく味のある大倉孝二田中哲司柴崎コウを起用していながら活かし切れていませんね。ストーリーも陳腐で、まるで「ブラッディ・マンデイ」の意外性を最大限に薄めたような内容。外務官僚の内部抗争や警察との確執など、日本社会のスケールの小ささと言ってしまえばそれまでですが、アメリカのドラマを見慣れてしまうとその差は歴然です。お金の掛け方やスピード感にしても、あまりにも差がはっきりしていて愕然とします。

この役者陣の中では織田裕二の演技力は秀逸ですが、それはそこに演出のパワーを最大限割いているからだとも言えます。登場時間の長い夏帆西島隆弘を見ているのは苦痛ですらあるだけに、これからの脚本の頑張りではもはやどうにもならないレベルでしょうね。視聴率も、一桁に落ち込むのは時間の問題のように思います。

http://www.fujitv.co.jp/KOSAKUKURODA/index.html