いかにコンディションが悪くても、ワールドカップに韓国代表として参加したキム・ボギョンを起用することは、大分サポーターにとっても必要なことだった。しかし、もしかしたらの一発に賭けてフル出場させるような状態だったとは思えない。東も同様に、コンディション不良が目に付いた。勝負に徹するならば、こんなときこそ若手を起用すべきではなかったか。
選手交代は、見事に裏目に出た。運動量の落ちた梅田に代えて投入した松原は、自分のこなすべき役割をまったく全うすることができなかった。森島も前田も相変わらず動きが重く、何かが起きそうな予感はまったくしない。チェ・ジョンハンがサスペンションという止むを得ない状況ではあったが、ＦＷの層は厚いようで薄いのだ。
大分 ０－１ 甲府（得点：秋本）
＜GK＞下川:5.5（ムラ大きい）
＜DF＞土岐田:5.5（戻り切れない）、藤田:6（安心して見られる）、チャン:5（マイクを抑えられず）、内田:5（クロスの精度が上がらない）
＜MF＞梅田:6（前半は大活躍）、菊地:5.5（思い切り欠く）、井上:6（効果的に攻撃サポート、キム:5（コンディション最悪）、東:5（高松との連携が悪い）
＜FW＞高松:5.5（後半は孤立）
＜SUB＞松原:4（起用は完全なミス）、森島:5（機能せず）、前田:評価なし
※清水、小林、姜、宮沢は出場せず
＜監督＞皇甫官:5（交代策がことごとく活きず）
大分トリニータにとって、この試合の一番の収穫は藤田義明の復帰だった。結局失点したものの、彼の存在感は大きく、これで菊地をボランチに固定できるのも大きい。過大な期待はもう捨てたが、せめて今日くらいの内容の試合をして、勝利という結果につなげられるようなチームであって欲しい。
