【人事の話】コーチングの極意

現代は上意下達、つまり上から一方的に指示するマネジメントスタイルは通用せず、一人ひとりの部下に対して本人が自ら意欲を持って仕事に臨むように仕向けるマネジメントが求められます。そこで登場するのが「コーチング」の概念です。野球の世界では、イチローのコーチはイチローよりバッティングがうまいわけではないと、よく言われます。コーチ自ら高い能力を持っていることは必ずしも必要ではなく、本人に気づかせてあげる「きっかけ」になればよいのです。

ただ、これは実際の現場ではとても難しいこと。上司はついつい指示したり、自分のスタイルを押し付けたりしてしまいがちなのです。経験の浅い部下ならそのやり方が機能することもありますが、ある程度経験があってせいかも挙げている部下は、反発してしまうことでしょう。コーチングでの主役は、部下本人です。上司がやりたいようにやるのではなく、部下が何を望んでいるか、どうしたいと思っているかを引き出し、どうすれば達成できるかの気づきを与えることが目的なのです。

今日明日と、コーチングの研修を受講しています。講師も、「10年以上コーチを職業としている自分でも、失敗しながらやっている」とのことで、だからこそ失敗を恐れてはいけないのだと教えてもらいました。