【人事の話】全社合宿でのチャレンジ

僕の会社では毎年全社員が一同に会する「全社合宿」を開催しています。今年も去年に続いて事務局として企画から運営まで携わったのですが、今回はかなり斬新な試みにチャレンジしました。もともと、経営手法のひとつに「オープンスペース・テクノロジー」というものがあります。「長時間の会議の中で一番話題が盛り上がったのは、実はコーヒーブレイク」ということがあるように、自分が主体的に参画するセッションには、意図されたものに受動的に関わるだけでは生まれない効果があるのです。

参加者は、まず自分が話したいテーマとセションの時間帯、場所を紙に書いて張り出し、他のメンバーはそれらの中からどれに参加するかを選びます。普通は対話(ダイアログ)をするのですが、今回僕たちが行ったものは対話に限らず、何人か集まってゲームをしてもいいし、フットサルの練習や音楽セッション、プラモデル作りまで何でもOKでした。「やらされ感をなくしたい」という思いで、主体的にコミュニケーションを図れるプログラムを用意したということなのです。

もちろん、コーチング基礎を学ぶ場や「事業の将来」のような仕事系のテーマもあります。主体的に動くことができる人は、有効に時間をつかってコミュニケーションを深めていましたが、慣れない人はどうしてよいかわからなくなって「自由という制約」に苦しんだようです。以前は「やらされ感があるのは嫌」と言っていた人も、「過剰な自由は実は苦痛である」ことに気づいたのでしょうね。それだけでも大きな前進ととらえ、次回につなげたいと思っています。