【アカデミー賞】授賞式雑感

今年のアカデミー賞授賞式で一番気になったのは、これまでプレゼンターが決まり文句として使っていた「And the Oscar goes to~」ではなく、「The winner is~」と発表していたことでした。歌曲賞のプレゼンターを務めたマイリー・サイラスアマンダ・セイフライドのときに気づきましたが、他の人もこの表現を使っていましたね。

司会を務めたアレック・ボールドウィンスティーブ・マーティンの迷コンビは、正直困ったものです。時代錯誤なジョークはいまいち噛み合わず、ほとんどが舞台オチの「ダダスベリ」状態。「アバター」のキャメロン監督を3Dメガネで見ようとしたときだけ、笑えました。アカデミー会員の体質なのかもしれませんが、テレビ中継を見ている視聴者はなんとなく蚊帳の外に置かれたような印象を受けてしまいます。

そして、もうひとつ。WOWOWの字幕の酷さも触れないわけにはいきません。意訳が意訳になっていないし、妙に省略し過ぎた言葉では意味がすんなりと入ってきません。細かいことを言えば、mentorを師匠と訳していましたが、かなり違和感を覚えます。日本語に置き換えるのが難しい単語を、あまり深く考えずに語感だけで訳した感じですね。

さて、結果は「ハート・ロッカー」の圧勝。「アバター」はアカデミー向きではない気がしていましたが、監督賞も作品賞も逃すとは想定外でした。サンドラ・ブロックはゴールデン・ラズベリー(ラジー)賞の授賞式に開き直って登場し、授賞した映画のDVDを参加者に配っていましたが、今回はまったく雰囲気が違っていましたね。