【幸せのレシピ】ハートフル???

インサイダー誌が書いた「日々頑張るあなたに贈る、とっておきのハートフルロマンス」というコメントがキャッチコピーとして踊るオフィシャルサイト。果たしてこの作品は「ハートフル」なロマンスかというと、僕にはかなり異論があります。

まず、何よりもストーリー展開に無理がある。キャサリン・ゼタ・ジョーンズ演じる主人公が休暇を取っている間に採用されたアーロン・エッカート演じるシェフが、キャサリンと親しくなる過程があまりにも性急で、取ってつけたようなのです。しかも勝ち気な性格の主人公が、なぜあんなにも簡単に彼に心を許してしまうのか、作品は十分に伝えてくれません。

姪っ子をめぐってのハートフルなお話なのか、ただのラブロマンスなのか、中途半端にどちらの要素も入れた上に100分程度に編集したことで、せっかくの上質な雰囲気を活かしきれなかったように思います。レストランのキッチンで繰り広げられる緊張感や、姪っ子ゾーイ役のアビゲイル・ブレスリンの抑えた演技など見どころが多いだけに残念です。

ただ、キャサリンが演じる主人公は短気で我が道を行くタイプ。これはまさに僕の性格にそっくりです。あんな風にすべての局面で我を通すのもいかがなものかと、思わず我が身を省みてしまいました…

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