【ダイ・ハード4.0】ありきたりさに存在感

前作ダイ・ハード3から実に12年を経て、続編として制作された「ダイ・ハード4.0」。さすがに幼い少女だった主人公の娘も、恋人と夜遊びをして父親を悩ませるまでに成長しています。「16ブロック」では冴えない中年刑事を演じたブルース・ウィリスでしたが、本作では再びタフガイに戻って渋い中年としてのヒーローを演じています。

今回ジョン・マクレーンの相棒的な位置づけとしてストーリーを引っ張るハッカーのマットを演じるジャスティン・ロングが、序盤の頼りなさから徐々にメンタルタフネスを発揮して、最後は闘いの中でも重要な役割を果たします。その間の成長や変化が、うまく演じ分けられていたように思いました。ただ、ストーリーは非常にありきたりなもので、サイバーテロがもたらす恐怖に現実感こそあるものの、着想や表現手法にあまり目新しさは感じられません。

アクションシーンはあまりにも奇想天外ではありますが、香港映画のように非現実感を楽しむという心積もりで見れば、それなりに楽しめます。この程度の続編が作れるということが証明されたので、このシリーズはまだ続く可能性が示されたと考えてよいのではないでしょうか。

ブルース・ウィリス演じるジョン・マクレーンに「アルマゲドン」という単語を言わせたり、「16ブロック」を思わせる「ニューヨークからワシントンDCまで囚人を護送するという簡単な仕事のはずが…」という設定には、遊び心を感じますね。

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