【バンビ~ノ!】恵理役の難しさ

今週の「バンビ~ノ!」は、伴(松本潤)がいったん福岡に帰って、恋人の恵理(吹石一恵)に東京行きを告げる場面が見どころでした。このシーンで恵理は「自分には自分の夢があるから東京には着いていかない」と言うくせに、伴には伴の夢である東京行きをあきらめさせようとするんです。一見するとすごく自分勝手な女なんだけど、その後に単身東京のバッカナーレに乗り込んで、伴の夢を体感して納得してしまいます。さらに最終的には伴の背中を押して東京に行く決意をさせて、唇を伴の唇に重ね合わせるところまで演じます。

この役、本当に難しいですよね。吹石一恵は原作の恵理の持つ大きな瞳に近いところもキャスティングのポイントだったのではと思いますが、これだけ一本気で強い女を演じるのは簡単ではなさそうです。吹石は頑張っていたけど、まだまだ消化不良な印象も受けました。

さて、いよいよ次回は常連の女社長・野上を戸田恵子が演じます。アクが強い原作のキャラの中でも、一番クセのある人物だけに、戸田の個性がどう出るか興味津々です。

ところで吹石一恵のお父さんは、元近鉄バファロー内野手吹石徳一ですね。僕は彼女の名前を聞くたびに「江夏の21球」を思い出します。1979年の日本シリーズ近鉄-広島で広島1点リードの9回裏、1死満塁から石渡がスクイズに失敗して三振した場面で、吹石は2塁走者だったんですよ。