【アート】講談社野間記念館

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日本画には鎮静効果があるのでしょうか? 金曜日の終業間際に会社でちょっと論争してしまった僕は、精神が高ぶったまま週末を迎えたのですが、ここ「講談社野間記念館」のゆったりとした空間で日本画を鑑賞して出てきたら、気持ちがすっかり落ち着いていました。

野間記念館は講談社の社長だった野間氏の邸宅を改装したもので、江戸川橋から目白方面に向かう途中、椿山荘の近くにあります。お目当ては鏑木清方の絵で、彼の作品は人物の表情を巧みに描き出していて、ストーリー性を感じるんです。それほど作品の数は多くないものの、統一された雰囲気の中なので味わい深いですよ。

意外な収穫だったのは、結城素明。彼が洋画のアプローチで描いた作品は正直言ってたいしたことないんだけど、掛け軸のような日本画のアプローチになると出色の出来なんです。なぜだろうと考えて見ると、写実に走るといまいちでも、構成や配置、色遣いのセンスが素晴らしいのではという思いに至りました。それはまさに日本の美術のひとつの流れとして、イラストやコミックというジャンルが世界でも一定の評価を受けていることにつながるのではないかと思います。

入館料は500円ですが、休憩室もあって、入館者には絵葉書のプレゼントもあるので、この辺りの歴史ある上品な街並みを散歩しつつ時間を過ごすのも、なかなか楽しめると思います。

http://www.kodansha.co.jp/nomamuseum/index.html