【m:i:Ⅲ】ドラマかアクションか

人気シリーズだけに、否が応でも期待の高まる「ミッション・インポッシブル」だけに、アラスカに行くために搭乗したノースウェストの東京-シアトル便で見られるとわかって喜んでしまいました。往路では途中で寝てしまいましたが、帰路で無事に最後まで見通すことができましたよ。

トム・クルーズ演じる主人公イーサン・ハントって、スパイという職業なだけにもっとクールで、そのクールさゆえにかっこいいという印象があります。この作品では教え子が殺されたりフィアンセを人質に取られたりと、これまで以上にハートに訴えてくるストーリー。それによってイーサン・ハントの新境地を表現したかったんだと思うけど、スパイ映画の妙味は薄れてしまったように思います。もっとドライに物事を達観して捉えてこそ、非日常感が増すというもの。情にほだされるようでは、一般人と変わりませんからね。また話の展開も取ってつけたようで、まるでゲームのRPGのよう。最近の映画界には、この手のシナリオが多くないでしょうか…

ただ、アクション作品としてみれば十分に楽しめます。ドラマとして見るより、アクションの延長にドラマがあると思えば、満足できるのではないでしょうか。しかし、スパイ物の舞台といえば、かつてはモスクワかロンドンが主流でしたが、いまやベルリンですね。