【ブルガリア戦】集中欠いた守備

ブルガリアのカウンターが鋭かったのは確かだが、開始1分の失点に始まってロスタイムの失点に終わった守備陣には、大いに問題がある。野球で1回に1点が入っただけで1-0で終わる試合を「スミイチ」と呼ぶが、そんな流れで終わる予感すらあった。それを巻の印象的なゴールで追いついて、佐藤投入でイケイケムード。それをぶち壊したのは、川口の集中力の欠如だった。ポジショニングも飛び出しも中途半端で、あれだけで十分、川口を外す理由になるとすら思えた。宮本の出来も悪く、守備陣に関しては実に不安である。

しかし、今日の攻撃陣は悪くなかった。フィニッシュの精度という問題はあったが玉田のゴールへ向かう意思、わずかな可能性に賭けてゴール前に詰める巻の執念、慣れないポジションで完璧な役割をこなした遠藤のトライアングルは実に魅力的だった。小野、アレックスと長谷部の浦和組も存在感を示す中、小笠原だけは日曜日の鹿島の結果を反映したかのような不完全燃焼。遠藤がユーティリティーを示してしまった現状では、小笠原をドイツに連れて行く理由を僕は見出せない。

土曜日のスコットランド戦でのサバイバルを楽しみにしよう。