【ドラマ】THE BLACKLIST/ブラックリスト ファイナルシーズン

<ネタバレあり>

 

 

物語の中心にいたエリザベス・キーンをシーズン8で降板させ、デンベをFBIに入局させるという荒業でシーズン10まで更新してきた「ブラックリスト」も、さすがにもう展開が難しくなったのだろう。ファイナルシーズンとなるシーズン10では、レイモンド・レディントンが引退に向けて様々な布石を打つという流れだったが、その描写にリソースを割きすぎていて、純粋にエピソードごとの盛り上がりを楽しみことが難しくなっていたことが残念だ。

レッドの最期は牛に突かれたということなのだろうが、あまりにも唐突で伏線の回収も十分ではなかった。それがレッドらしいという言い逃れを製作陣が用意していたような気もするが、何とも言えない結末には驚きを隠せない。ミスター・キャプランやグレン・カーターを絡めるようなエンディングにして、コアなファンに寄り添ってくれてもよかったのではないか。

個人的にはアラム・モジタバイやサマル・ナヴァービの脇役としての味わいが好みだったのだが、彼らふたりが去った後のチームは面白味がなくなってしまった。ミーラの娘という設定のシーヤの登場も無理があったし、リズの娘アグネスもちょっと違和感のあるキャスティングになってしまった。リズ降板のタイミングで終わらせる決断ができていれば、それがベストだったように思えてならない。