【アート】オラファー・エリアソン

麻布台ヒルズギャラリーの開館記念で開催されているオラファー・エリアソンの展覧会は、点数は少ないものの見応えのあるインスタレーションに圧倒される。序盤のハイライトは「蛍の生物園」。ゆっくりと回転する多面体に反射する光が、美しい幾何学文様を描き出す。

中盤のいくつかの小品を経て、クライマックスは「瞬間の家」。これは3本のホースから噴出される水にストロボを当てることで、デジタルのような効果をもたらしている。暗室自体に独特な雰囲気が漂い、悪魔が鞭を打っているかのような映像がとても印象的だ。

作品を解釈するよりも、純粋にその世界観に浸って体感することで、エリアソン作品を記憶に刻み込みたい。そんな思いにさせられる展覧会だった。