元の作品「Justified 俺の正義」を見ていないので、キャラ設定や背景などわかりにく部分もあったが、全8話を見進めるうちに問題ない程度には把握できた。舞台となるデトロイトについては、自動車産業の斜陽によって廃れた工業都市という程度の知識しかなかったが、日本のドラマと違って「ご当地紹介」のような作りにはしないので、一地方都市として見れば問題ない。デトロイト空港は乗り継ぎで使ったことがあるが、デルタのハブなので交通の便はよく、マイアミやナッソーなど物語の展開に必要な都市への直行便にも違和感はなかった。
話の展開としては、誰と誰が組んでいて、誰が敵なのかという部分が錯綜するのだが、そこに面白さがあるので注意深く追った方がよいだろう。最近のクライム・サスペンスではよく登場するアルバニア人組織がここでも暗躍しており、実際に全米に根を下ろしているのか、小国だから悪いイメージをつけやすいのか、掘り下げてみたい気はする。
主役の連邦保安官代理レイランを演じるティモシー・オリファントは、やや影が薄い印象。弁護士キャロライン役のアーンジャヌー・エリス・テイラーの存在感が圧倒的なので、彼女の視点を軸にして見てもよさそうに思う。レイランの娘ウィラを演じるヴィヴィアン・オリファントは、そのファーストネーム通り主演のティモシーの実娘。思ったほど物語の本筋には関わらなかったが、表現されていた親子の微妙な空気感は実際の生活から生まれたものなのかもしれない。続きそうな終わり方だったので、シーズン2の更新を期待したい。
