【鹿島―大分】J1復帰開幕勝利

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6年ぶりに大分トリニータがJ1に帰ってきた。僕にとっては13年ぶり2回目のカシマスタジアム。帰りのバスが渋滞で1時間遅れたことを除けば、すべてにおいて素晴らしい開幕戦観戦となった。

試合開始早々、僕は違和感を覚える。鹿島がカウンターを警戒して前からプレスに来ないから、大分がボールを持っていつものサッカーができたのだ。大分も最初は明確にカウンター狙いだったが、先制点はビルドアップから。伊藤と小塚が絡んで、最後は抜け出した藤本が決める。藤本はそれまでにもフリーでシュートを打つシーンがあったが、フリーランニングがハマり持ち味が出せていた。追いつかれても、後半に代わったばかりのオナイウが体を入れ替えての突破からGKとDFの間へパスを入れ、藤本が決めた。

鹿島は途中からプレスをかけてきたが、大分もDFラインを上げるシーンもあり、守るだけでない戦術。寄せが早く一人かわされても次々とフォローがあり、守備の連係もできていた。1対1のデュエルでも互角以上だったが、特によかったのは守備での体の入れ方。岩田はこれで安部を消し、前半はマッチアップしていた安部が後半は逆サイドに回っていたように見えた。


鹿島 1-2 大分(得点:伊藤/藤本2)

<GK>
高木  :6  終始落ち着いたプレー

<DF>
岩田  :7  攻撃でギャップを作り1対1の守備も成長著しい
木  :6.5 セルジーニョに仕事させず
福森  :5.5 足元の不安は相変わらず

<MF>
松本  :6.5 守備でも貢献
ティティパン:6 連携不足も存在感十分
前田  :6  ファウルの多さが気になる
高山  :5.5 やや決め手欠く

<FW>
小塚  :6.5 つなぎに絡みユーティリティも 
藤本  :8  ストライカーとして君臨
伊藤  :6  重なる場面も

<SUB>
オナイウ:7  フィジカル強く好アシスト
丸谷  :6  中盤落ち着かせる
馬場  :評価なし

<監督>
片野坂 :7.5 攻守の連携を十分に築く

もともと藤本はJ1でも通用すると思っていたし、ティティパンと岩田がギャップを作ってくれるのではないかと期待していた。僕の思った通りの結果となり、今シーズンの大分への期待が最大限に高まった。

今日はゴール裏サポーターが、キックオフ前の選手コールの後にダニエルのチャントを長めに続けた。ガンでのため36歳という若さで他界したダニエルは、J3に落ちた大分の精神的支柱だったから、僕も目頭が思わず熱くなった。そして藤本が2点目を決めた後、ゴール裏に駆け込んだ藤本にサブの馬場が抱きつき、さらに後藤も続いた。こうしたチームの一体感は、J1の闘いにおいても生きるはずだ。