【人事の話】学校訪問の狙いは

毎年この時期になると、人事部員は分担して大学のキャリアセンターを訪問します。僕も東京の大学1校と関西の大学2校を訪問してきました。人事にとって学校訪問の狙いは、求人票やインターンシップの情報などを伝えて学生に周知してもらいたいということはもちろんですが、学生の動向を探るという意味もあります。

先日訪れた関西のある大学の担当者は、張り付いたような笑顔で僕の話を聞いているだけで、なかなか情報を出してくれません。「3年生の動きはいかがですか?」と水を向けてみても、「例年通りですね」くらいの短い回答でそれ以上は何を言うでもないのです。

キャリアセンターの担当にとって企業の訪問は歓迎する一面もありつつ、毎日何社もの訪問を受けて同じような話をするのも大変なのだとは思います。中には「訪問は30分で」のように最初から提示してくる場合もあるくらいです。それでも、せっかく時間と手間を掛けて訪問して、会話にならない相手に当たってしまうと本当に残念な気分になります。

その点、こちらから出した情報に乗せて学校推薦の比率を教えてくれたり、他社人事の動きを聞き出せたりするとうれしくなります。学校訪問は、ある意味駆け引き。お互いにとってメリットがあるものにしたいものです。