【東京ステーションギャラリー】ヴェルフリ展

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東京駅の東京ステーションギャラリーで開催されている「アドルフ・ヴェルフリ 二萬五千頁の王国」では、独特の世界観からたっぷりと非日常な刺激を受けました。ヴェルフリが織り成す曼荼羅のような作品に籠められているのは、ネガティブながら一歩引いて客観視している冷徹な眼差し。そこには諦念と、世界を浄化しようとする静かな意思があるように思います。

描かれた楽譜は五線ではなく六線だったり、音符もよく見るとヒゲが両側に伸びていたりしています。これは、「音楽ではない音」の描写なのでしょうか。ヴェルフリが目指した彼の王国は、カタストロフの果てというよりは、理想を極めることで到達できる世界なのだろうと感じました。

大衆受けするような作品ではありませんが、混雑していない館内でいろいろなことをゆったりと感じるのは貴重な体験です。