【岡山―大分】結果論ではなく

試合が終わってから采配についてあれこれ言うのは結果論でしかないのだが、打てる施策を打たずに終わるのはもったいない。今日の試合も、監督は難しい選択だったとは思う。特に選手交代は、いくつかの選択肢があったし、そのタイミングもあった。

柳田監督のことだから、三平が傷んだタイミングではすでに伊佐投入の準備をしていたのだろうが、それは後藤に代える想定だったはずだ。三平に×が出たから、とりあえず伊佐と後藤を組ませるのはやむを得ない。しかし、すぐに後藤を高松かエヴァンドロに代えるべきだった。なぜなら、ペナルティエリア内にボールが入っても、FWの足元に収まらなかったからだ。決めるべきFWは後藤や伊佐ではない。

後藤を下げるタイミングを逃しながら、柳田監督は中盤のてこ入れを考える。松本怜も為田も機能していたが、松本怜のボールさばきが少しズレたタイミングがあり、これを「根拠」にして西を投入する。これで交代カードは1枚きりになった。こうなると、点を取りに行くか守りに入るかの意志決定は難しく、なかなかカードが切れないまま時間が少なくなった。

前半にはMFのように上がっていた若狭は、後半に入って明らかに足が止まっていた。80分過ぎまでカードが2枚残っていれば、1枚は若狭から安川だったはずだ。西の投入で無駄使いしてしまったために、若狭は残さざるを得ず、結果として久保に前に入られて失点することになる。そして高松投入は85分。さすがに何もできなかった。