原題は「Nonstop」なので、「フライトゲーム」という邦題は作品の本質をやや外し気味とはいえ、興行的にはとてもよくできたタイトルだったと思います。
航空保安官のマークスが搭乗した大西洋便がネットを使ったハイジャックに遭遇するストーリーですが、機内でこんなにもwi-fiが使われているのかと驚きました。機内の様子をyoutubeにアップしたり、家族に逐一報告したり。そして犯人とのやり取りもテキストメッセージなのです。
主人公を演じるリーアム・ニーソンも、主演女優のポジションにいるジュリアン・ムーアも謎を秘めた役どころを好演しています。ただ、ひとクセあり過ぎなキャラクターなので、最後まで善悪どちらなのかよくわからないところがミソ。その意味では、ちょっと消化不良な演技ではありました。
機内でハイジャック犯と思われる人物に挑みかかる乗客の姿も描かれていますが、素人が束になってかかっても勝てそうもないということに気づきました。9.11のときに自分が搭乗していたとしても、何ができただろうかと考えさせられます。
