カメルーンの追い上げられながら、なんとか決勝トーナメント進出を決めたなでしこJAPAN。佐々木監督の采配は、妥当な面とそうでない面があった。まずはメンバー起用。澤を外したことを「奇策」と表現したメディアがあるが、これは奇策でも何でもない。初戦を手堅く負けないように戦うのはワールドカップの定石だから、ベテラン中心の布陣にしただけだ。今日のメンバーが「控え」というわけではないのだ。
そして、選手交代。負傷明けの阪口を早目に代える想定があったのなら、川澄の交代は早すぎた。確かに今日の川澄はアシストもあったとはいえ、パスミスの多さから不調は見て取れた。しかし、大野と澤の投入でカードが残り1枚となってしまい、疲れたFWの交代が遅れた。ただでさえ安藤の離脱で前線のチョイスは乏しいのだから、大野を右MFで無駄遣いするべきではなかったと感じる。
エクアドル戦では、恐らく福元、北原、田中、永里を使ってくるだろうし、それでも問題なく勝てるはずだ。D組の米国が2位となる可能性も低くなく、そうなると準々決勝で対戦することになるかもしれない。ピークを決勝には持っていけないだろうし、このあたりがヤマとなりそうだ。
