【東京都美術館】ウフィツィ美術館展

東京都美術館で「ウフィツィ美術館展」が開幕しました。祝日だった月曜日は台風の接近により上野公園の人出が激減していて、美術館もゆったりと鑑賞することができました。

この展覧会は、「ウフィツィ美術館」というネームバリュー以外では集客しづらい内容ですが、気づかされることは少なくありません。まず再認識させられたのが、「絵画美術の発展に宗教は不可欠」という事実。だからこそイスラム圏では、絵画は発展しなかったのです。

宗教画は常にニーズがあるからこそ、様式とコンテキストが固まってしまいます。それをあえて逸れた画家だけが、後世に名を残したのでしょう。ボッティチェリは線を大事にしていると感じましたが、これならエルグレコの方がよほど正統な様式の継承者に見えました。

ルネサンス絵画は宗教画や神話を題材にした作品が主体で、バックグラウンドの知識のない日本人には辛いものがあります。ただ同じような題材でも、描かれている人物に見られる民族的な特徴や、肌の色や彩色のタッチの違いを比較してみても面白いですよ。

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