大分の試合内容は決して悪くなかった。しかし、後半37分という微妙な時間帯に松本山雅に先制されると、福岡戦とは違って完全にモチベーションが失われてしまった。本来はフィールドプレイヤーを鼓舞する役割であるGK武田までが、ふてくされたような態度を見せてしまってはいけない。2点目の失点は集中できていなかったし、その後も危ない場面があった。
後藤の負傷退場で、またしても大分は「0トップ」になってしまった。木島も西も、ベンチで準備していた田中を含めて、皆がシャドーとしての役割に慣れ親しんでしまっている選手ばかりなのだ。自ら相手の屈強なDFと対峙して局面を打開するようには、仕様が設定されていない。これは昨季、高松と森島に加えて小松までを擁していたことの弊害だと言えるだろう。
大分 0-2 松本(得点:船山、喜山)
<GK>
武田 :5 失点後に集中切れる
<DF>
岩武 :5.5 突破もできずアーリークロスもなく
阪田 :6.5 サビアをよく抑える
高木 :6 ラインコントロールで真価
安川 :6 高いポジション保つ
<MF>
末吉 :5.5 迷って持ち過ぎ
伊藤 :5.5 パスミス目立つ
為田 :5.5 余計なプレー多い
松本怜 :6 シュートの精度に課題
風間 :6 もっと前で体張りたい
<FW>
後藤 :6 負傷退場が残念
<SUB>
木島 :5.5 迷いながらのドリブル
松本昌 :5.5 シュートの無駄打ち多い
西 :5 足元では活きない
<監督>
田坂 :5.5 ゲームプランが崩れた時に修正できず
今季の大分は、明らかにポゼッションサッカーだ。かつての横浜フリューゲルスもそうだったが、ボールを持っている時間が長いが故に相手が引いてしまい、スペースがなくなってしまう。もっと1本のパスで裏を狙うとか、アーリークロスを上げるとか選択肢を増やさないといけない。オプションが末吉のミドルだけでは、長いシーズンを闘うことは不可能だ。